本文へ移動

屋根選びのポイント

屋根選びのポイント

屋根材の種類と特徴

陶器瓦(釉薬瓦)

陶器瓦(釉薬瓦)
陶器瓦は釉薬瓦ともいい、粘土瓦の一種です。
粘土を瓦の形にかたどったものの上に釉薬(うわぐすり)をかけ、窯の中に入れて高温で焼き上げた瓦のことを指します。
形は様々で、J形(和形)・F形(平形)・S形等があり、家の形状に合わせて使い分けられます。
良質の粘土をきちんと焼いた瓦に限っては、長期にわたる耐久性は長い歴史の中で実証済みです。
●メリット
瓦表面の釉薬がガラス質になっているため、水が浸透せず長い年月を経ても美しい状態を保つので、メンテナンスの必要がありません。
▲デメリット
一般的な商品であれば、ある程度の屋根勾配が必要です。(一部低勾配用瓦あり)
現在では様々な形状・特徴のものがありますが、素材的なものや焼成温度も含め粗悪品も数多く出回っており「陶器=長持ち・安心」とは一概には言い切れません。
専門家による瓦メーカー等の選定・アドバイスがあると安心です。

いぶし瓦

いぶし瓦
陶器瓦と同様に粘土瓦の一種です。
陶器瓦と焼成方法(焼き方)が違い、粘土を瓦の形にかたどったあと何もかけずに窯の中に入れて焼きます。
そのあと”蒸し焼き”(燻化行程)にして瓦の表面に炭素膜を形成させ、瓦全体(裏も表も)が渋い銀色をした瓦ができあがります。
●メリット
日本建築のお城や社寺の屋根に多く使われており、表面の炭素膜が年月の経過と共に剥がれ落ちて変色していきますが、これが深い味わいを醸し出します。
▲デメリット
表面の炭素膜が年月の経過と共に剥がれ落ち、変色していきます。
水が浸透しやすいため、海水等の塩害による風化や寒さによる凍害(弾け)等が起きることがあります。

セメント瓦(厚形スレート、コンクリート瓦)

セメント瓦
セメント瓦は、厚形スレート又はコンクリート瓦ともいわれます。
その名の通りセメントと砂を主原料としたもので、表面処理(塗装)をして使われます。
●メリット
塗料で着色するので、再塗装の際に色の変化も楽しめます。
家の形や壁の色に合わせて瓦の色を変えることができます。
▲デメリット
経年により変色・脱色がおき、数年ごとにメンテナンス(塗装)をおこなう必要があります。
繰り返しの塗装によりかえって瓦重なり部分の水ハケが悪くなることもあり、塗装前に屋根のプロである瓦施工店等への相談・点検をおすすめします。
昔から多く出回った2タイプの瓦(S型・和型)については、数十年前より生産が終了しているため、修繕対応も中古品に頼らざるをえない状況です。

化粧スレート

化粧スレート
化粧スレートには天然のスレートと人造のスレートがあり、一般には人造のスレートが普及しています。
人造のスレートは、セメントと繊維性のものを主原料としたもので、セメント瓦と同様に表面処理(塗装)をしてあるものを使います。
●メリット
陶器瓦やいぶし瓦と比べて軽量です。
▲デメリット
屋根地(木材)部分の通気性が悪く、木材の腐食や劣化をまねくことがあります。
セメント瓦のようにメンテナンス(塗装)が必要ですが、気が付かないうちに傷みが進行していることが多いため、塗装前に屋根のプロである瓦施工店等への相談・点検をおすすめします。
繰り返しの塗装は特におすすめしません。下地材にコンパネを用いていることも含め、雨漏りの発見が遅れがちになる屋根材です。
熱を屋根裏に伝えやすく室内温度・環境等で陶器・セメント瓦に劣ります。

金属系

金属系
金属系屋根材の材質は主に、ステンレス・銅板・ガルバリウム鋼板・トタンが使われています。
形状も横葺き・瓦棒葺き・立てハゼ葺きなど様々な種類があります。
●メリット
軽量性・低勾配等防水性・不燃性に優れています。
屋根上での加工性にも優れている屋根材です。
▲デメリット
表面処理(塗装)のメンテナンスが必要です。
防錆・防蝕に注意するほか、特に断熱性・遮音性は他の屋根材と比べて問題が残ります。
また軽量が故に台風等による飛散などにも注意が必要な屋根材です。
2024年4月
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
2024年5月
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
TOPへ戻る